カラフルビーンズ食堂を訪れて

先日、放課後等デイサービスを行っているカラフルビーンズさんの子ども食堂を見学させていただきました。

仕事終わりの夕方6時ごろに会場に到着すると、すでに10人ほどの参加者が来ていて、屋内外の好きな場所で思い思いに食事をしていました。顔見知りの支援員さんが私を見つけて、にこやかに声をかけてくれます。

「今日は**80人くらいの参加が見込まれていますよ」
と聞いてびっくり。準備はお昼すぎから職員の方々が取りかかっているそうで、かなりの大仕事です。

しばらくすると、外のテーブルでごはんを食べていた男の子が「こっちに座っていいよ」と声をかけてくれました。誘われるまま隣に座ると、いろんな話をしてくれます。
「カレーが好きなこと」
「今日もお代わりしたこと」
「いつも楽しみにしていること」

この日は気候も良く、外での食事がとても気持ちのいい時間でした。

私も食事をいただくことに。大人の費用は300円、子どもは無料です。会場の入り口でお金を払って、いくつかのメニューの中から好きなものを選び、おぼんに盛りつけます。
食事をしながら、さっきの男の子とまたおしゃべり。ごはんがあるだけじゃなくて、「話す相手がいること」が、この場所を特別なものにしているように思いました。

気がつけば、子ども食堂が終了する夜8時ごろまでずっと会場にいました。

代表の中尾先生は、「子ども食堂が一番楽しい」と話されていました。
みんなでわいわい食べる姿、自分の好きな場所で過ごす子どもたち、スタッフに話しかける子、走り回る子、それぞれの過ごし方が自由で、温かくて、にぎやかで――。

ここは、子どもたちの「ただいま」が聞こえる場所なんだなと感じました。


補足:子ども食堂の広がりと役割

  • 全国には現在、**約7,300か所以上(2023年時点)**の子ども食堂があります(NPO法人「むすびえ」調査)。
  • 2018年の約3,700か所から約5年間で倍増しており、全国各地で地域の中の「居場所」として根づいてきています。
  • 子どもだけでなく、高齢者や保護者、地域住民が参加する「多世代型」の運営も増えています。
  • 経済的な支援に加え、孤立の予防、見守り、地域のつながりづくりなど、多様な役割を果たしています。